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第三十七章 ブルゾンジャケット、トップス、バギーパンツ3点セット のパターンメーキングとデジタルトワルチェック

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春

  • 学習・知識

株式会社キイヤより最新リリースされた3Dボディフォームの「ニューキプリスレギュラートルソ9AR・R」 と「モデリア ファム ミリュ パンツ」を使用しブルゾンジャケット、トップス、バギーパンツ3点セットのパターンメーキングとデジタルトワルチェックについて解説します。それでは、始めましょう。

第三十七章 ブルゾンジャケット、トップス、バギーパンツ3点セット のパターンメーキングとデジタルトワルチェック

1. ジャケット・スローパーをトワルチェックする

【図1】① 前回コラムVol.36図3ジャケットの裾線(緑線)を下に25mm延長しウエスト丈にする。図6で作成した袖と合わせて②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図1

2. ジャケット・スローパーからブルゾンジャケット・シルエットパターンをつくる

【図2】① ジャケット・スローパーを用意し、前後ヨーク線、袖カフス線(緑線)をひく。後裾切替を丈90mm×幅200mm、前裾切替を丈90mm×幅220mmでひく。
②前後ヨークを切り離し肩線で突き合わせ1パーツにする。袖カフスを切り離し、丈90mm×幅250mmで作成する。身頃と袖に切り開き線(赤線)を図の様にひく。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図2

【図3】3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図3

3. ブルゾンジャケット・シルエットパターンを切り開く

【図4】前中心線から50mm平行線をひき、持出し線とする。身頃と袖を図の数値(赤線)で切り開く。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図4

【図5】前中心線に一番近い切り開き線を前切替線(赤線)とする。袖裾線に30mm平行なギャザータブリ分(緑線)を図のようにひく。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図5

【図6】前身頃にヨークを突き合わせ、後襟ぐり線から前端線(緑線)をひく。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図6

【図7】前裾切替に持ち出し線50mmをひき、釦20mm×4個、カフスに持ち出し線30mmをひき、釦15mm×4個を図の位置に付ける。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図7

4. ブルゾンジャケット・デザインパターンの完成

【図8】完成したブルゾンジャケットデザインパターン。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図8

【図9】3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図9

5.トップスパネルライン・スローパーをトワルチェックする

【図10】①3Dボディフォーム「ニューキプリスレギュラートルソ9AR・Rから予め作成していたトップスパネルライン・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図10

6. 身頃の袖ぐり線をひき直す

【図11】①3Dメニュー[PMプリフォーム]の線作成ボタンを押し、トワルに袖ぐり線(青線)をフリーハンドで描く。
②型紙に反映ボタンを押す。
➂パターンに袖ぐり線(緑線)が反映される。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図11

7. ウィングカラーをつくる

【図12】① 前後身頃を肩線で突き合わせる。前襟ぐり線25mm位置ⓐから肩線平行に直線20mmをひきⓑとする。前中心線のバスト線から上に85mmとりⓒとする。ⓑとⓒを結び襟返り線とする。ウイングカラーのスケッチ(緑線)をして、後襟外回り線(赤線)をひく。返り線をミラー軸に襟(緑線)を反転し、ⓓ`とⓔ`とする。
②ⓔ`を中心に半径ⓨ寸法(赤線)の円弧を描く。ⓐを中心に半径ⓧ寸法(黒線)の円弧を描く。円弧に外接する直線㋑㋺をひき、襟後中心線とする。襟腰幅25mmから襟腰線を羽根幅40mmから襟外回り線をひく。
➂襟付け線と襟幅線のそれぞれ1⁄2位置をⓗとⒾとし、切り開き線ⓗからⒿ、ⒿからⒾ(赤線)をひく。
④赤丸印を回転中心にして襟幅線Ⓘで25mm開く。前身頃からウィングカラー(緑線)を取り出し襟が完成する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図12

8.トップスパターンの完成

【図13】①前身頃と襟(赤線)を確認する。
②完成したトップスのデザインパターン。
➂3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図13

9.パンツ・スローパーをトワルチェックする

【図14】①3Dボディフォーム「モデリア ファム ミリュ パンツ」から予め作成していたパンツ・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図14

10.バギーパンツ・シルエットパターンを製図しトワルチェックする

【図15】①前後パンツ・スローパー脇線(緑線)を股上線で60mm離して配置し、脇線Ⓚⓛをひく。スローパー裾から65mm丈を短くして裾線ⓜⓝ、ウエスト線を直線でひき直す。裾線に直角に交わる股下線ⓞⓜ、ⓟⓝ、前後膝線を等分してセンタープレス線をひく。
②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図15

11. デザインパターンを作成しトワルチェックする

【図16】①裾切替を丈50mm×幅280mm(持ち出し30mm)で作成し、釦15mm×1個をつける。パチポケットを丈200mm×幅190mm(フラップ丈60mm)で作成する。
②パンツにパチポケット付け位置(緑線)をひく。
➂完成したバギーパンツデザインパターン。
④3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図16

12. 完成したブルゾンジャケット、トップス、バギーパンツ3点セットをコーディネートチェックする

【図17】①トップスとバギーパンツの生地を格子柄(オレンジ×ホワイト)で統一し上下のコーディネートチェックをする。
②トップスの上に濃色オレンジ無地のブルゾンジャケットを着せて、重ね着コーディネートチェックをする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.37_図17

関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 3面構成テーラードジャケットを極めるpart3 Bar Jacket編【電子書籍】
PATTERN MAGIC II3D 資料ダウンロード