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第三十章 パフショルダー袖のトップスとミディ丈ラップスカートのパターンメーキングとデジタルトワル チェック

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春

  • 学習・知識

トレンドのビックなパフショルダー袖のトップスとミディ丈ラップスカートを取り上げパターンメーキングとデジタルトワルチェック について解説します。それでは、始めましょう。

第三十章 パフショルダー袖のトップスとミディ丈ラップスカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェック

1.上身頃シルエットパターンをボデイに着せて確認する

【図1】WebコラムVol.27の図3で作成したシルエットパターンを用意し、①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルチェックする。
シルエットパターンを作成する方法については、WebコラムVol.27(ラグラン風キモノ袖ジャケットのパターン デジタルトワル チェック)を参照下さい。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図1]

2. パフショルダー袖をつくる

【図2】①前後シルエット線で畳んだ袖スローパーを用意し、袖口線を10mm右側へ出しⓐとする。袖口幅125mm(250mmの1⁄2) を左側にとりⓑとする。その中点ⓒとカマ位置ⓓを結び袖中心線とする。ⓑと袖の目角を結ぶ。
②袖中心線に直角で袖口線を取り直す。前肘線で5mm後肘線で10mm図のように修正し新たなシルエット線とする。
➂その線をミラー軸に袖を開く。
④3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、格子柄でトワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図2]

【図3】①赤丸印を回転中心に、袖山ⓔで左右に30mmずつ開く。
②袖幅線と中心線交点ⓕから前後袖山ノッチ中点を結んだ線(赤線)をひく。60mm上のⓖからその線に平行線(赤線)をひく。
➂30mmずつ垂直方向に開く。
④前後袖山線(赤線)を引き直す。
⑤開いた位置を幅30mm長さ70mmのタック4本に変換する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図3]

【図4】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図4]

3. フラットカラーをつくる

【図5】①前後身頃の襟ぐり線を繰り込み、前中心線に持ち出しを15mm付ける。
②前後身頃を肩線で突き合わせ、赤丸印を回転中心に肩先で30mm重ねる。後身頃襟ぐり線(赤線)と同寸を後中心線で5mm下げた位置からひき、後襟腰線(緑線)とする。
➂前身頃襟ぐり線(赤線)と同寸を前中心線で5mm下げた位置からひき、前襟腰線(緑線)とする。
④前後襟腰線に直角に交わる60mmの襟幅線(緑線)と襟外回り線をひく。
⑤襟腰線(紫線)に5mm幅の襟付け線をひき、身頃襟付け線寸法と同寸になるように調整する。
⑥15mm釦×5個を図のように付ける。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図5]

【図6】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②袖は非表示でトワルチェックする。
➂襟角度を修正するため、3Dメニュー[PMプリフォーム]機能線作成ボタンを押しトワルに修正する線(緑線)をひく。
④型紙に反映ボタンを押し、⑤㋑カット線が襟パターンに反映されるので㋺カットした襟パターンで再度縫合設定し、⑥トワルチェックする。[PMチェック]機能で修正前と比較することも可能です。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図6]

【図7】①袖口に10mm釦×3個を図のように付ける。
②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、➂トワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図7]

4.スカートシルエットパターンをボデイに着せて確認する

【図8】WebコラムVol.29の図13で作成したスカートシルエットパターン(ウエストダーツ1本に修正しておく)を用意し、①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルチェックする。
シルエットパターンを作成する方法については、WebコラムVol.29(マーメイドラインスカートのパターン デジタルトワル チェック)を参照下さい。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図8]

5. 上前、下前スカートをつくる

【図9】①㋑3Dメニュー[PMプリフォーム]機能線作成ボタンを押しトワルに切替線(緑線)をひく。㋺切替線を確定後、②型紙に反映ボタンを押す。
➂切替線がスカートパターンに反映される。
④上前スカート(緑線)と下前スカート(黒線)の仕上がり線を図の様にひく。下前ウエストダーツを赤丸印を回転中心に畳み、上前スカート(緑線)にギャザーを入れる展開線(赤線)を図のようにひく。
⑤上前スカートを抜き出し、赤丸印を回転中心に、切替線を30mmずつ開く。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図9]

【図10】①下前スカートを取り出し、パターン整理する。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図10]

【図11】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図11]

6. トップスとスカートをコーディネートしてバランスチェックする

【図12】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②ギンガムチェックとエコロジープリントのグリーン系コーディネートで表示設定する。
➂㋑無色と㋺塗りつぶしでトワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図12]

【図13】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②ギンガムチェック大柄と小柄のオレンジ系コーディネートで表示設定する。➂トワルチェックする。

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.30[図13]

関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 3面構成テーラードジャケットを極めるpart3 Bar Jacket編【電子書籍】
PATTERN MAGIC II3D 資料ダウンロード