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第二十六章 ブルゾンジャケットとタックパンツのパターンと デジタルトワル チェック

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春

  • 学習・知識

カジュアルシーンに不可欠なブルゾンジャケットとタックパンツのスタイルを取り上げパターンメーキングとデジタルトワルチェックについて解説します。それでは、始めましょう。

第二十六章 ブルゾンジャケットとタックパンツのパターンと デジタルトワル チェック

1.ジャケットスローパーの デジタルトワル チェックをする

【図1】①ACS_レディス(セットイン)ボディから作成した幅出しジャケットスローパーを用意する。
②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルチェックする。
ボディからスローパーを作成する方法については、WebコラムVol.17(フェミニンブラウスのパターン デジタルトワル チェック)を参照下さい

2. ジャケットスローパーをブルゾン丈にカットし、身頃のマニピュレーションをする

【図2】①3Dメニュー[PMプリフォーム]線作成で②トワル上に任意のブルゾン丈線(緑線)を描き➂型紙に反映タブを押し④ジャケットスローパーにハイウエスト切り替え線位置を反映した線をひく。

【図3】①ジャケットスローパーからブルゾン丈線(赤線)でパーツを取り出し、②前後裾切り替えを40mm丈で切り離し、図のように85%幅に縮小する。前後身頃に展開線をひく。
➂前後身頃の赤丸印を回転中心にして開き、ブルゾンパフリ分を裾切り替え線に加える。前後袖ぐり線を20mm繰り下げる。

3. カフス付き袖を作成し、デジタルトワル チェックする

【図4】前後身頃の肩線を前肩に移動する。後へ袖が逃げぎみになることを防ぐ効果がある。後身頃袖ぐり線ノッチをⓐとする。

【図5】①袖スローパーからカフス丈分40mmを切り離す。身頃袖ぐり線開き位置に合わせ、展開線をひく。
②前後身頃を肩接ぎ線で突き合わせ、袖口赤丸印を回転中心に、身頃で開いた分量を袖山線で展開する。袖山角を袖脇線から10mm(袖ぐり繰り下げ分の1/2繰り下げる。カフス幅280mm(カフス幅250mm+持ち出し30mm)に修正する。袖山ノッチをⓑとする。

【図6】①図5で調整した袖を用意し、後身頃袖ぐり線ノッチⓐに袖山線ノッチⓑを突き合わせる。袖幅線から上に30mm水平な補助線ⓧ~ⓨ(青線)をひき、後袖山線と前袖山線を図のように曲線でひく。袖口幅寸法●-カフス幅寸法▲=差分寸法〇を50mm長さの2本タック(赤線)にし、明き見せ80mmを作成する。
② 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルチェックする。

4. ステンカラーを作成し、デジタルトワル チェックする

【図7】①前身頃を垂直に配置し、襟ぐり線を後中心で5mmサイドネックで10mm前中心で30mm繰り下げる。
②後襟外回り線(1点鎖線)を15mmで引き、襟ぐり線(緑線)と肩線(点線)交点ⓒから25mm延長しⓓ、40mm反対方向にとりⓔとする。襟のスケッチ(赤線)をする。

【図8】①前襟付け寸法◎を前身頃襟ぐり線にとり、残り赤線を後襟付け寸法㋑とする。ⓓを中心に㋑を半径とする円弧を描く。ⓔを中心に後襟外回り寸法㋺を半径とする円弧を描く。後中心線をひく。
②図のように、襟付け線、襟腰線、襟外回り線をひく。

【図9】①前中心線に釦20mm×5個(中3個は比翼仕立てとする)、カフスに釦18mm×1個付ける。
② 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルチェックする。

5. パンツスローパーの デジタルトワル チェックをする

【図10】ACS_レディス(パンツ)ボディから作成したパンツスローパーを3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルチェックする。
パンツスローパー作成の方法については、WebコラムVol.10(パンツパターン展開とデジタルトワルチェック)を参照下さい。

6. パンツスローパーからタックパンツに展開し、デジタルトワル チェックする

【図11】①後パンツの赤丸印を回転中心に、10mm倒す。
②後股ぐり線を引き直す。

【図12】①後パンツの左右裾幅を15mm狭め、ウエストダーツをタックに修正する。
②前パンツの左右裾幅を15mm狭め、展開線(赤線)を図のようにひく。
➂赤丸印を回転中心に、25mmと100mm開く。
④110mmと300mm長さのタックにする。
⑤50mm幅×640mm丈(持ち出し30mm含む)のベルトを作成する。

【図13】①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、② タックパンツのトワルチェックをする。

7. ACS_レディス(セットイン)とACS_Ladies Human Bodyでジャケットとパンツのコーディネートチェックをする

【図14】①塗りつぶし(テクスチャー)で無地オレンジとギンガムチェック(オレンジ×ホワイト柄サイズ700%)を表示設定し、②ブルゾンジャケットとタックパンツのコーディネートバランスをACS_レディスcセットイン)とACS_レディス(パンツ)でトワルチェックする。

【【図15】①塗りつぶし(テクスチャー)で無地オレンジ、変形格子(イエロー×オレンジ柄サイズ400%)、ウインドウペイン(ホワイト×オレンジ柄サイズ700%)を表示設定し、②ブルゾンジャケットとタックパンツのコーディネートバランスをACS_LadiesHumanBodyでトワルチェックする。

関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 3面構成テーラードジャケットを極めるpart3 Bar Jacket編【電子書籍】
PATTERN MAGIC II3D 資料ダウンロード