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第八章 ブラウスパターン展開とデジタルトワルチェック

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春

  • 学習・知識

今回は、女性らしい柔らかな曲線構造を持つフエミニンなブラウスを取り上げます。ウエストタックや袖山と袖口にギャザーを入れたパフスリーブ、1インチスタンドロールカラーのパターンメーキングとデジタルトワルチェックをテーマに解説します。それでは、始めましょう。

第八章 ブラウスパターン展開とデジタルトワルチェック

1.トルソースローパーからの展開

トルソースローパーのダーツ分散・幅方向へ展開と袖山線のマッチングポイントについて述べる。

【図1】赤丸印を回転中心に、前後身頃のマニピュレーションをして肩ダーツを分散する。
第三ノッチ位置を平行に8mm、赤丸印を回転中心に第一ノッチ位置を4mm開く。
前後ウエスト脇で1/3づつカットする。アームホールにマッチングするよう袖を展開する。

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【図2】ボックスタックを下図の7mmと6mm幅、50mm長さで、後身頃2本、前身頃3本で作成する。(原型のウエストダーツを目安にタック位置を決めよう)

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【図3】】3Ⅾ[線情報]機能の「タック」を設定する。
ウエストタックを畳むことにより、曲線構造が作成される。

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【図4】袖原型からカフス丈分50mmをカットし、袖中心線から前袖幅と後袖幅を4等分し、第一、第三ノッチから袖山線上10mm位置に直角線をひき、20mm平行な展開線をひく。

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【図5】袖山線の赤丸印をそれぞれ回転中心に、15mmと7.5mmを袖口線で開く。㋑㋺㋩㋥㋭で幅展開し、青丸印を回転中心に、袖山ノッチで15mm開く。
袖口の明き見せやギャザーパフリ分を加える。丈50、幅220mmのカフスをひく。

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【図6】】3Ⅾ[線情報]機能で、袖山と袖口に「ギャザー」を設定する。
ふんわりとした袖シルエットが構成される。

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1インチスタンド・ロールカラーを作成してみよう。

【図7】襟ぐり線を修正し、前持出し線20mmをひく。

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1インチスタンドロールカラーを作成する方法を2通り紹介する。

【図8】フラットカラーから、切り開き法で作成する方法
ーーーフラットカラー作成法の詳細は、第四章 ドレスパターン展開とデジタルトワルチェックを参照

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【図9】ボックス法で製図する方法
ーーー囲み製図でパターンをつくる方法である。
後襟ぐり寸法〇をとった位置ⓐから、前襟ぐり寸法を半径とする円弧△を描き、矩形との交点ⓑを求める。
矩形右側のたて線1/2位置ⓒに交わる補助線をひき、襟先をメニュー【角丸】半径40mmで小丸(太い黒線)に修正する。

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【図10】身頃とカフスの釦を製図する。上15mm、下120mm、18mm釦間隔均等で5個とする。
カフス上、下、端から15mm、15mm釦2個とする。

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【図11】製図した襟パーツの線情報設定をし、配置する。

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【図12】襟の線固定、点固定を設定して縫合すると3Dが完成する。

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【図13】プリント柄に変更してデジタルトワルチェックする。

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関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 https://masacad.thebase.in/
PATTERN MAGIC II3D 資料ダウンロード