第三章 ブラウスパターン展開とデジタルトワルチェック(後編)

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.3-2 著:関川 政春

  • コラム

2.シャツブラウスへの展開

シャツブラウスは、婦人既製服の定番として人気アイテムだ。シャツの機能性を持たせつつ、女性らしいシルエットを構成した逸品である。後編ではその設計ポイントを紐解いてみよう。

(1)パターン修正の第一ポイント

袖の据わりが浅い袖付けにするので、前肩に移動する。

【図10】後身頃肩線のネックポイントⓐを5mm、ショルダーポイントⓑをゆるみ分5mm+前肩移動分5mm移動し前肩の線をひく。前身頃のネックポイントⓐを5mm、ショルダーポイントのⓑをゆるみ分5mm+前肩移動分5mmを移動(見かけ上移動無し)し前肩の線をひく。

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(2)パターン修正の第二ポイント

袖山の低い袖を、袖の目から製図する方法を解説する。

【図11】前後アームホールを10~20mmくり下げる。

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【図12】ナチュラルショルダーの袖付けを確認する。

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【図13】袖原型袖幅線の30mm上に水平補助線をひき、更に原型袖の目交点ⓐを通る水平線をひく。第五ノッチから後のアームホール寸法に+5mmの後袖山線をひく。前のアームホール寸法に+5mmの前袖山線をひく。 袖丈を600mmとし、袖の目と袖下を完成させる。肘線を前シルエット線の1/2でひく。

【図14】後シルエット線をミラー軸に、後袖を反転、前シルエット線をミラー軸に、前袖を反転する。

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(3)パターン修正の第三ポイント

袖原型は筒状なので、腕の形状にやや沿うように袖の前方性を付ける方法を解説する。

【図15】前後シルエット線で原型をたたみ、袖口線からカフス丈分50mmをカットする。

【図16】袖口線と前後シルエット線交点からそれぞれ30mm内側へ入れた位置と、袖の目角を結んだ補助線を前後ひく。カフス幅寸法220mmの1/2、110mmをとり袖口線とする。肘線と補助線との交点から5mmづつ内側に入れた位置と袖口線を結び、前後シルエット線とする。

【図17】袖の目と袖中心線交点と袖口線を等分した位置を直線でひき、前方性をとった袖中心線とする。 肘線から上の前後シルエット線をミラー軸に反転する。肘線から下の前後シルエット線をミラー軸に反転する。袖パターンの大枠が完成する。

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【図18】袖パターンを整理し、タックにする展開線を袖口線から肘線にひく。交点赤丸印を回転中心に、肘ダーツを閉じ、その反動を袖口に開きタック分とする。

【図19】袖口タックと明き見せやカフスなどをパターン整理する。

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【図20】袖の据わりが浅い分、腕を降ろすとトワルの袖下にドレープが発生するのがチェックできる。

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【図21】原型肩線上のサイドネックポイントを5mmくり下げⓐ、原型センターネックポイントを10mmくり下げⓑとする。くり下げた襟ぐり線ⓐ~ⓑと前肩線の交点をⓒとする。前端線を15mmとし、交点をⓓとする。

【図22】台襟幅-5mm分(20~22mm)を襟付け線ⓒ~ⓓに直角にとり、ⓔとし、台襟線ⓔ~ⓕ~ⓒを完成させ、展開線をひきパーツを4分割する。

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【図23】襟ぐり線の後中心から前肩線ⓒまで矩形でひき、 台襟のⓕ~ⓒを突き合わせる。前端側を小丸線に修正する。

【図24】展開線と襟付け線交点を回転中心に同分量をそれぞれ開く。サイドネックポイントにノッチを付ける。

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【図25】上襟のスケッチをし、展開線を3本ひく。

【図26】展開線と衿付け線交点を回転中心に同分量開く。

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【図27】台襟付きシャツカラーのトワルチェックをする。

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【図28】完成パターンのPMプリフォーム設定をする。

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【図29】プリント生地の設定をし、トワルチェックする。袖の前方性や背中心のフィット感を確認できる

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関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 Pattern Magic & Digital Toile Lesson レディーステーラードジャケット編 【電子書籍】

3Dバーチャルフィッティングソフト
パターンマジック®Ⅱ3D