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第10回 パターンへの要望1~未完成のパターン~

海外の縫製現場から見た日本のパターンと仕様書について

  • レポート

本シリーズは、中国上海で縫製工業を経営されているDEPICTION-ONEの中村様に、東レACS主催の「縫製仕様書勉強会」にて「海外の縫製現場から見た日本のパターンと仕様書について」ご講演いただ内容をご紹介します。

今回から数回に渡り「パターンへの要望」をお話します。今回は「未完成のパターン」についてです。

第10回 パターンへの要望1~未完成のパターン~

1.サンプル作成する際、よくある状態

サンプル作成する際に取引先から工場へ送られるパターンは、デザインパターンの状態が多いです。

取引先は、「工場によって、または生地・アイテムによって縫い代の付け方が異なる」「下手にパーツ取り、展開して分量が足りないと困る」などの理由から工場サイドに判断を委ねて、工場のやりやすいようにやってください、と配慮されていると思います。

2.サンプル作成を受けるときの工場側の思い

工場側からすると、縫い代付けもパターン展開もした状態で送ってほしいというのが本音です。

何故かと言うと、確かに工場やデザインごとに縫い代の付け方は異なりますが、 縫い代が付いている状態から調整する方が圧倒的に作業効率が良いからです。

裏地展開、衿の展開等も同様です。展開されているパターンを検証した上で問題がなければそのまま進行できますし、少々のことなら裁断時に分量を見込んだり、パターンに追加分を貼ることで対応できます。

縫い代付け、裏地展開、衿等の展開を全て一からするとなると、既にあるものを検証するのに比べて非常に時間がかかるし、間違いも多くなります。

3.まとめ

工場は、サンプル作成する時、縫い代付け・パターン展開もした状態で送ってほしい。

■今回お話を伺った中村様の会社

DEPICTION-ONE CO.,LTD SHANGHAI Office

〒201103

上海市万源路2163号A栋801室

中村 祐輔

Yusuke Nakamura

8F,UNIT A,NO.2163,WANYUAN ROAD SHANGHAI,201103,CHINA

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