第四十二章 ケープ丸首ブラウスとラッププリーツスカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェック
フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春
- 学習・知識
株式会社キイヤより最新リリースされた3Dボディフォームの「ニュー キプリス レギュラートルソ9AR・R」を使用し、ケープ丸首ブラウスとラッププリーツスカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェックについて解説します。それでは、始めましょう。
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第四十二章 ケープ丸首ブラウスとラッププリーツスカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェック
1. トルソー・スローパーをトワルチェックする
【図1】①ニューキプリスレギュラー9AR・R トルソのデジタルボデイから予め作成したトルソー・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
2. マニピュレーションでHシルエット・ブラウスパターンをつくる
【図2】①緑線パーツの赤丸印を回転中心にして、前後脇線が垂直になるよう回転する。
②脇線(緑線)を裾線まで延長する。
③図の位置に切り開き線(赤線)をひき、赤丸印を回転中心に④肩ダーツ分量を前後袖ぐり線と前裾線に分散し、たて切り開き線を平行に開く。
【図3】①前肩ダーツ先をバストポイントより35mm控える。前後襟ぐり線を繰り込み、前持ち出し線幅15mmをひく(緑線)。
②㋑シルエット線で畳んだ袖スローパーを用意し、㋺袖口線を120mm(全体で240mm)に修正し、前後シルエット線(緑線)を引き直す。
③その線をミラー軸に反転する。
④肩線を前肩(緑線)に修正する。(続袖が後側へ逃げる現象を防ぐ目的。)
【図4】① 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立て確認する 。
3. ケープ丸首ブラウス・デザインパターンをつくる
【図5】①身頃の前肩線位置(緑線)で、袖を前袖と後袖に分割する。
②Hシルエット・ブラウスパターンを用意する。上に被せるケープ身頃の裾線(緑線)をひき、前肩ダーツ先をBPまで延長(緑線)する。
③ケープ裾線から上パーツを取り出す 。前身頃の赤丸印を回転中心に、肩ダーツを閉じ裾線へゆるみとして分散する。
④ケープ前後身頃肩先に袖山角をそれぞれの図のように突き合わせて、袖幅線角が円(直径30mm赤丸)に接する位置で配置する。袖下線(緑線)を図のように曲線でひく。
【図6】①釦15mmをブラウス前中心に5個、袖に2個、ケープ前中心に4個 図の位置に付ける。
②ケープ丸首ブラウス・デザインパターンを3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、③トワルを組み立て確認する。
4. 幅出し40mmのスカート・スローパーをトワルチェックする
【図7】①ニューキプリスレギュラー9AR・R トルソのデジタルボデイから予め全体で40mm幅出した(開き幅表の数値)スカート・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
5.ウエストベルトを付け、下前スカートにサイドプリーツをつくる
【図8】① 幅40mm×長さ315mm(全体で630mm)のウエストベルトを作成し、 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立て確認する。
③㋑前中心線をミラー軸に前スカートを反転する。半身ウエストダーツ分量50mmを4分割(50/4=〇)し、1本当たりのダーツ分〇を求め、図のようにプリーツ線をひく。㋺ひだ幅35mmで4本のサイドプリーツに展開する。
【図9】① サイドプリーツパターンを3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立てバランスを確認する。
6.スカートのラップパーツA、B、Cをつくる
【図10】図8③㋑のサイドプリーツ展開前のパターンを用意し、 ラップパーツA、B、Cの仕上がり線をパターンにひく。3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立てバランスを確認する。
【図11】①トワルのバランスを各方向から確認する。
②前後スカートのラップパーツA仕上がり線(緑線)を選択、③取り出した2つのパーツの脇線を突き合わせ統合する。幅出し線(赤線)を図の位置にひき、図7①の開き幅表と同様にヒップ線で平行に20mm出す(スカートの上にラップパーツとして被せるゆとり分)。
【図12】①前後スカートのラップパーツB仕上がり線(緑線)を選択、②取り出した2つのパーツの赤丸印を回転中心にダーツを閉じる。
③その脇線を突き合わせて統合し、ラップパーツBとする。
④ウエストベルトと前後スカートのラップパーツC仕上がり線(緑線)を選択、⑤図の線をミラー軸に三角形部分を反転(緑線)する。
⑥その仕上がり線(緑線)を選択して取り出し、ラップパーツCとする。
【図13】①ラッププリーツスカート・デザインパターンを3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立て確認する。
【図14】①ケープ丸首ブラウスとラッププリーツスカート・デザインパターンを3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②トワルを組み立て(イ)オレンジ系(ロ)グリーン系コーディネートで配色バランスを確認する。
関川 政春(セキカワ マサハル) 2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長 現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる 2017年6月に デジタルトワル 研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開 ※下記参照 |
活動 |
ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表 2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表 |
ウェブサイト | http://masa-cad.com/ |
出版書籍 | 3面構成テーラードジャケットを極めるpart3 Bar Jacket編【電子書籍】 |