第2回 伝わりそうで伝わらない仕様書 その2
海外の縫製現場から見た日本のパターンと仕様書について
- レポート
本シリーズは、中国上海で縫製工業を経営されているDEPICTION-ONEの中村様に、東レACS主催の「縫製仕様書勉強会」にて「海外の縫製現場から見た日本のパターンと仕様書について」ご講演いただ内容をご紹介します。
言葉が違う海外の縫製工場へ仕様書を送るときに、起こりえるトラブルの例や、上手く伝えるポイントをご紹介しています。
第2回 伝わりそうで伝わらない仕様書 その2
1.間違った解釈をされるケース
過去にはこんなことがありました。
ブラウスに言葉での説明が2か所、一見して何も問題ありません。しかし、この2か所とも間違った解釈をされてしまいました。
まず "レースアップ" ですが '紐で編み上げる' を 'レース' のことと勘違いして
「レース入荷していませんし、レースのパターンありません。どうなってますか?もしやこのVの奥にレースつけますか?代用レースでいいですか?」という質問が飛んできました。
そして "裁ちっぱなし" は '裁ちっぱ' という単語と 'なし' という打消しの単語の組み合わて解釈して
「裁ちっぱではない=縫い代つける、という意味ですよね?パターン縫い代ついて無いし、縫い代始末も指示ないですよ!」と詰め寄られてしまいました。
これは少し日本語が理解できるが故の間違いです。
2.間違った解釈をされないためには
言葉ではなく図にしてあげるとすっと理解してもらえるようになります。
また "裁ちっぱなし" という単語は、どちらかというと話し言葉に近い印象があるので、できれば "裁ち切り" という言葉に置き換えた方がより良いと思います。
3.まとめ
仕様書は用語より縫製図解を多用してでわかりやすく
■今回お話を伺った中村様の会社
DEPICTION-ONE CO.,LTD SHANGHAI Office
〒201103
上海市万源路2163号A栋801室
中村 祐輔
Yusuke Nakamura
8F,UNIT A,NO.2163,WANYUAN ROAD SHANGHAI,201103,CHINA