第四十三章 プリーツブラウスとラッフル切替スカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェック
フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック 著:関川 政春
- 学習・知識
身頃総プリーツのカジュアルなブラウスとタイトで裾ラッフル切替のロングスカートを取り上げパターンメーキングとデジタルトワルチェックについて解説します。それでは、始めましょう。
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第四十三章 プリーツブラウスとラッフル切替スカートのパターンメーキングとデジタルトワルチェック
1. プリンセスライン・スローパーをトワルチェックする
【図1】 ①ACSレディス(セットイン) デジタルボディから予め作成したプリンセスライン・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
2. スローパーからプリーツブラウス・デザインパターンをつくる
(1)ヨーク切替の前後身頃に修正する
【図2】 ①スローパー後身頃と後脇身頃の裾20mm、前身頃と前脇身頃の裾15mmをそれぞれ離し、前後肩ダーツ先(黒丸印)で突き合わせて前身頃と後身頃に統合する。
②バスト線から75mm上に平行な切り替え線(緑線)をひき、前後ヨークに切り離す。
③後ヨークダーツの赤丸印を回転中心に閉じ、袖ぐり線に開く。前ヨーク2つのパーツを突き合わせ統合する。切替線の寸法を図のように合わせる。
(2)総プリーツの前後身頃をつくる
【図3】①図2で作成したパーツを用意する。 前後バスト線の幅を220mm、裾線の幅を252mmに修正し脇線をⓐ~ⓑ、ⓒ~ⓓの直線(緑線)とする。
②前後の身幅と裾幅をそれぞれ8分割してサイドプリーツ線(黒線)を図のようにひく。
③ 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
【図4】①前後身頃を用意する。
②㋑後身頃、㋺前身頃のサイドプリーツを開く。
③前後ヨークと袖を加えて、④3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
(3)ステンカラーをつくる
【図5】①前後襟ぐり線を、図のように繰り込む。
②ヨークを肩線で突き合わせ、20mm幅の持ち出し線をひく。
➂襟幅線ⓐ~ⓑを図のように描く。後襟付け線内側に10mm襟かぶり分の平行線をひき、襟先ⓑに向かって次第に広がるように襟外回り案内線ⓒ~ⓑ(緑線)をひく。肩線を基点より25mm延長しⓓ、反対側に35mmとりⓔとする。前襟付け線ⓓ~ⓐと前襟外回り線ⓔ~ⓑをひく。
④図のように後襟付け線寸法ⓧ(破線)と後襟外回り線寸法ⓨ(点線)を求め、交点ⓓとⓔを中心に円弧を描き襟の後中心線をひく。襟腰線を引いて襟が完成する。
(4)袖口ギャザースリーブをつくる
【図6】①袖スローパーを用意、カフス丈60mm取り出し線(緑線)をひく。
②袖とカフスを分離し、ギャザーパフリ分を袖口線に加える(緑線)。丈60mm、幅220mmのカフスをひき、釦15mm×2個を付ける。
③前ヨークと前身頃の中心線に、釦15mm×7個を図のように付ける。
④完成したブラウスパターンを用意、3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
3. スカートスローパーをトワルチェック、ラッフル切替スカート・デザインパターンをつくる
【図7】① レディス(セットイン) デジタルボディから予め作成した40mm幅出しスカート・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
【図8】①前後スカートの裾から120mmの位置にラッフル取り出し線(緑線)をひき、②その線でラッフルパーツを切り離しそれぞれ4分割した線(緑線)をひく。赤丸印を回転中心に裾に50mm開く。
③3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
4. プリーツブラウスとラッフル切替スカートのコーディネートチェックをする
(1) レディス(セットイン) デジタルボディに2通りの着方でスカートのコーディネートチェックをする。
【図9】①図8スカートパターンと合わせて3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②着方を(A)タックインブラウスと(B)オーバーブラウスに分けてトワルを組み立て確認する。
(2)Ladies Human Body に2通りの着方でスカートとパンツコーディネートのチェックをする。
【図10】① レディス(セットイン)ボディの後丈寸法ⓐ、ⓑ、ⓒに合わせて標準体型 Ladies Human Body 寸法を変更、身長1690mm、体型痩せ型、周囲長バスト807mm、ウエスト600mm、ヒップ890mmに設定しモデル体型にカスタマイズする。
②標準体型とモデル体型を比較する。
【図11】 ①3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、②モデル体型 Ladies Human Body に着方を(A)タックインブラウスと(B)オーバーブラウスに分けてトワルを組み立て確認する。
(3)パンツ・スローパーをトワルチェックする
【図12】①レディス(パンツ) デジタルボディから予め作成したパンツ・スローパーを②3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
(4)パンツスローパーからテーパードパンツのデザインパターンをつくる
【図13】①㋑パンツスローパーの裾線を図のように狭める。㋺赤丸印を回転中心に左右に15mm開く。㋩開いたダーツを30mmタックに変換し、裾60mm丈のダブルヘムとし、折り返した裾線外側に3mm幅のゆとりを加える。② 3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、トワルを組み立て確認する。
(5)Ladies Human Body に2通りの着方でパンツコーディネートのチェックをする。
【図14】3Dメニュー[PMプリフォーム]で縫合設定し、モデル体型 Human Body に着方を(A)タックインブラウスと(B)オーバーブラウスに分けてトワルを組み立て確認する。
関川 政春(セキカワ マサハル) 2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長 現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる 2017年6月に デジタルトワル 研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開 ※下記参照 |
活動 |
ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表 2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表 |
ウェブサイト | http://masa-cad.com/ |
出版書籍 | 3面構成テーラードジャケットを極めるpart3 Bar Jacket編【電子書籍】 |