第十二章 ダンドールシルエットワンピースとデジタルトワルチェック

フラット・パターンメーキングとデジタルトワルチェック vol.12 著:関川 政春

  • コラム

今回は、実際ボディからドレーピングで作成したベーシックドレススローパーを使用します。上身頃ウエストダーツを切り替え線に変え、袖山タックスリーブ、インバーテッド(ひだ山を突合せにした)プリーツがあるギャザースカートのパターンメーキングとそのデジタルトワルチェックをテーマに解説します。それでは、始めましょう。

第十二章 ダンドールシルエットワンピースとデジタルトワルチェック

【図1】完成したワンピースをACS_レディース(セットイン)ボディに着せ付けてみよう。
上身頃はボディに沿って、スカートをギャザーで膨らませたダンドール(ディアンドルとも言う。アルプス地方の農家の女性が着ていた労働着から由来)シルエットのバランスを確認する。袖は肘ダーツを入れてややフィットさせ、袖山タック袖とする。

column_digitaltoile12_1

【図2】工業用ボディから、ドレーピングで作成したベーシックドレススローパーを3Dボデイに着せ付けてみる。

column_digitaltoile12_2

(1)スローパーのウエスト仕上がりにゆるみを加える

ゆるみ無しで作成したスローパーの、ウエストへゆるみを48mm(ウエスト仕上がり寸法680mm)加える。

【図3】赤丸印を回転中心に、ウエスト線中点と結んだ展開線と脇線で各6mmづつ展開する。後身頃ダーツは1mm脇側へ移動する。

column_digitaltoile12_3

【図4】前後スカートダーツ線を1ミリづつ内側へ移動して狭め、脇線角を8mmづつ広げる。完成したスローパーを3Dで、確認してみよう。(配置パーツの不透明度50%)

column_digitaltoile12_4

(2)スローパーの袖付けをハイショルダーにする

【図5】身頃肩先で15mm削り、袖山でその分量15mmを出す。

column_digitaltoile12_5

(3)ダーツのマニピュレーションをする

【図6】❶肩ダーツ先と第四ノッチ、ウエストダーツ先と第三、第二、第一ノッチを結んだ展開線をひく。
❷赤丸印を回転中心に、肩ダーツを、第四ノッチ位置で5mm開いて閉じ、残り分を肩ダーツとする。ウエストダーツを閉じ、第三ノッチ位置へ開く。第二ノッチ位置へ10mm、残りのダーツ量を、第一ノッチ位置へ開きウエストダーツを閉じる。

column_digitaltoile12_6

【図7】前後身頃の袖ぐり線を引き直し、袖の第四、第二ノッチから袖口線へ垂線と凹線をひき、袖口線との交点を回転中心(赤丸印)に5mm、平行に5mm袖山線に開く。

column_digitaltoile12_7

(4)3D上で線を描き、2Dでダーツを切り替え線に変換する

【図8】❶前後中心線でミラー展開したパーツを3Dボディに着せ付ける。
❷3D[線作成]で、後の第三ノッチから右脇線への線(緑線)、続けて前の第一ノッチへ線(緑線)を描く。
❸線をつながり良く修正する。
❹[型紙に反映]タブをクリック、2Dパターンに3D上の線を反映する。

column_digitaltoile12_8

【図9】❶パターン整理後、直角にⓐ~ⓑとⓒ~ⓓの展開線をひく。
❷ダーツ先を回転中心(赤丸印)に、たたむ。
❸タックに変換する。
❹3Dで確認する(袖は非表示にしてある)。

column_digitaltoile12_9

【図10】❶スカート前中心線丈を550mmにする。
❷ウエストダーツ先を回転中心(赤丸印)に裾線を25mmづつ開き、脇線ノッチを回転中心に裾を12.5mm開く。開いた中心に展開線(赤線)をひく。
❸裾線交点を回転中心(赤丸印)に、❹ダーツ先間で25mmづつ開き、ウエスト線を1本につなげ引き直す。

column_digitaltoile12_10

【図11】❶前スカートを中心線でミラー展開し、❷襞幅40mmのインバーテッド・プリーツを作成する。

column_digitaltoile12_11

【図12】❶袖原型の袖の目角から垂線(点線のシルエット線)を下し、袖口線で10mm出した位置から、袖口幅1/2の120mmをとり、中点と結び袖中心線とする。肘線で5mmと15mmをとり前後シルエット線(赤線)をひく。
❷その線をミラー軸に袖を開く。袖山線との交点ⓔとⓕを直線で結ぶ。
❸ⓖとⓗを20mmとり、袖山厚み分(斜線)曲線をひく。袖山ノッチから20mmの位置にタック展開線を前後とも2つとり袖口線へひく。

column_digitaltoile12_12

【図13】❶展開線をひいた原型を用意し、❷袖口線を回転中心(赤丸印)に、凸線ⓔ~ⓖ~ⓕとの交点で5mmづつ開き、凹線ⓔ~ⓗ~ⓕで切り離した袖山パーツ(赤線)を凸線に接するように配置する。
❸25mm長さのタックに変換し、袖山線のつながりを直す。

column_digitaltoile12_13

【図14】後ファスナー明きにするため、身頃を中心線で切り離し、右側身頃は、切り替え線で切り離し後中心線が垂直になるように下パーツを配置する。袖口切り替えパーツを70mm平行に切り離す。

column_digitaltoile12_14

【図15】❶フラットカラーを製図するため、前後半身の身頃を用意し、襟ぐりをサイドNPで5mm、センターNPで10mmくり下げる。
❷肩線で前後身頃を突き合わせ、身頃襟ぐり線(赤点線)から襟側付け線を5mm下げた位置(赤実線)にひき直し、襟付け線を身頃同寸に取り直す。幅60mmの外回り線を襟付け線に平行にひき、襟先を小丸カットする。

column_digitaltoile12_15

【図16】完成したパターンのデジタルトワルチェックをする。

column_digitaltoile12_16

関川 政春(セキカワ マサハル)

2002年~2017年 国際トータルファッション専門学校 校長

現在は校長を退任し、同校の非常勤講師としてアパレルCAD教育に携わる

2017年6月にデジタルトワル研究についての書籍出版と同時にウェブサイトを公開

※下記参照

活動

ファッションビジネス学会全国大会(2016年開催)で、3Dトワルを活用した「婦人テーラードジャケットのパターン&3Dシミュレーション検証」を発表

2017年11月25日開催のファッションビジネス学会全国大会において、デジタルトワルの活用事例を発表

ウェブサイト http://masa-cad.com/
出版書籍 Pattern Magic & Digital Toile Lesson レディーステーラードジャケット編 【電子書籍】

3Dバーチャルフィッティングソフト
パターンマジック®Ⅱ3D