プレスリリース


[FISMA]設計現場のニーズに対応(繊維ニュース掲載)

2019年9月11日 繊維ニュース掲載

設計現場のニーズに対応

パターンマジックⅡ3Dの可能性発信

東レACSは、アパレルCADシステム「クレアコンポⅡ」を軸に、さまざまな角度から生産現場の効率化をサポートしてきた。アパレル業界でデジタル化をもたらす技術のニーズが高まる中、FISMA(出展ブースI―04)では、どのようなアピールをするのか。松田浩社長に聞いた。

――クレアコンポⅡの普及状況はいかがですか。

 前機種のクレアコンポからの切り替えを検討するお客さまからの引き合いが、昨年の後半あたりから増えていますね。現在は対応を少し待っていただいている状態です。ウィンドウズ7のサポート終了が近付いているため、規模の大きな企業がこのタイミングで切り替えるケースが増えてきました。同様の動きは、中小規模の企業にも広がりつつあります。前機種のユーザーでみると、クレアコンポⅡに転換した率は40%ほど。これを年度末(20年3月)には50%まで引き上げたい。中には、パソコン自体のリース期間が残っているため、すぐの切り替えが困難なケースもありますので、「そういうお客さまには、20年をめどに切り替えていただくよう働きかけていこう」と社員には伝えています。

――普及を促進するための具体的な取り組みは。

 お客さまのトレーニングをサポートする動画のメニューを強化します。ホームページのF&Qサイトも改装します。お客さまが知りたいことに的確に答えるため、インターネットのコンテンツを充実させていきます。本社に併設したセミナールームでもトレーニングを行っていますが、対応できる人数にも限りがあります。ネットを使って、ご自身で課題を解決していただく方法を増やしていきます。「クレアコンポⅡを購入したら、ネットサービスも付いてくる」という販売方針を立てました。ネット上の教育コンテンツも、クレアコンポⅡの一部だとPRしていきます。

 10月からは個人向けのクラウドを使用しているお客さまにも、企業向けと同等のサポートを提供していく方針です。今後のサポート体制には、ぜひ期待していただきたいですね。

――今回のFISMA出展の目玉は。

 10月に発売するクレアコンポⅡのver・6です。ポイントは、32ビット版に加え64ビット版もそろえたことです。これまで、複雑なつくりの服の設計をしている最中に、メモリー不足でソフトが落ちるというトラブルに見舞われるケースもありました。こうした問題を解消できます。

 「パターンマジックⅡ3D」は、パタンナーが使うトワルをデジタル化するためのソフトです。その紹介では、手作業より大幅な時間短縮を実現し、シーチング生地の節約にもつながる点を強調します。同製品の大きな特徴として、誰でも使いこなせること、トワルチェック業務で使える品質、の二つが挙げられます。昨年、大手アパレルと取り組んだ実証試験では、皆さんが1日で基本的な操作法を習得しました。操作を感覚的に身につけられる仕組みになっているためです。また、裁断からトワル組みまでの所要時間を4時間から10分間に短縮した例も生まれました。実証試験では、現場から有用な意見が出され、それらを反映させて正確性、再現性を向上させました。本当に設計現場で使ってほしい3Dソフトですし、FISMAの会場でもぜひ体感していただきたいですね。

 オーダーソリューションについては、デジタルボディースキャナーと組み合わせた事例研究に、複数の企業と取り組んでいます。スマートフォンを使って採寸するソリューションとの組み合わせなどを試していますが、3Dスキャナーでとったデータをうまく使えるチップスを押さえないと、いい服ができないことが分かってきました。つまりボディースキャナーを取り入れたからと言ってシステムとして機能するわけではないのですが、この問題に対する正解を当社が持っているわけではありません。ただ、従来の人間が行っていた作業レベルまで持っていくにはどうすればいいのか、というノウハウは提供できます。FISMAでは、こうした課題を解決するため、スキャナーメーカーなどに向け技術開発からともに取り組んでいくことを提案したいですね。

 オーダーソリューション自体は今後、ニーズの高まりが加速していくでしょう。当社のソリューションを使っていただければ、補正の標準ルールなどを設けてありますので、オーダーのノウハウを持たない工場でも対応が可能になります。

 アパレル帳票連携ソフト「サイフォームマジック」に関しては、クラウドに対応していきます。インターネットでつなげば、グループ企業や工場、取引先と仕様書のデータを容易にシェアできる仕掛けを作っています。年内には発売する予定ですが、FISMAではイメージを発信し、ニーズの度合いをリサーチします。

 サイフォームマジックのオプションとして「工場コックピット」をアピールします。これは、デジタルミシンを導入しなくても、簡単な無線ボタンの操作で、縫い上がりなどの情報を収集するものです。汎用品である「エマージェンシーボタン」と、ノイズに強いIoT用の規格の無線ボタンを組み合わせた、簡易なデータ収集システムを提供していく考えです。サイフォームマジックのデータベースと共通化することによって、活用の範囲が広がると思います。「まずは簡易に低コストで工場の見える化を図りませんか」という提案を進めていきます。