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プレスリリース


東レACS「提案型ビジネスへ」アパレル工業新聞掲載

2016年9月1日 アパレル工業新聞掲載

東レACS「提案型ビジネスへ」~セミオーダーへの挑戦~

 2017年がスタートの中計を策定中で、その第一の柱は、クレアコンポからクレアコンポⅡへの移管を完成させることだが、第二の柱は提案型ビジネスの強化である。
 提案型ビジネスではセミオーダーへの対応を中心に据える。クレアコンポの時からパッケージ商品をやっていたが、クレアコンポⅡではパッケージ商品ではなく、部品をいろいろ揃えて、お客さん毎に組み立てる。まさにソフトウエアのセミオーダー。その際、パーソナルオーダーと大量生産の間で、どちらに近いかで違ってくる。どちらに近づけるかはお客さんの要望次第である。
 極端なものはオートクチュール。今は一点物についての採寸をして、その人もしくはモデルを使って仮縫いしている。デジタルトワルは仮縫いに近いものをやろうとしている。3Dを使い、仮縫い的なことが出来るというのは一つの大きな要素。あとはそこで決めたものを実際に物をつくるところに情報伝達して、そこから流通に乗せる。
 ECビジネスもそういう環境で出来るようになる。パソコンのカメラがスキャナーのような形になれば、家にいてスキャンして、店に行かなくてもその情報を使って仮縫いが出来る。自分の好きなデザインを選んで、自分に合ったサイズで物が出来て届く。そうなると日本のアパレルはわざわざ東南アジアに持って行かなくても、国内の近場で作り宅配便で送った方が早い。それが全てではないが、アパレル産業の生き残りの一つになるのではないか。どこでデザインして、どこで縫製しているかなど、全てがトレース出来て、そこの評価が定まれば、安心してECに頼めることになる。今はテクノロジー的に要素としては出来つつある。ただし、素材とデザインのマッチィングが必要。そこを消費者に任せるというより、コーディネートする人が必要。人材育成が課題になる。
 デジタルの発達で、要素としては揃ってきているので、それを繋げて道具面からサポートし、提案型ビジネスとして確立していきたい。